プレイバックシアターとは、胸がぐっと熱くなる。
感動満載のドラマがある。プレイバックシアターは、あなたの心への贈り物です。
プレイバックシアターは、台本なしの即興劇です。
即興劇としての特徴を挙げると、実話を舞台劇として再現する、つまりプレイバックする、ということです。 観客(参加者)の誰かがテラー(自分の体験を語る人)となり、コンダクター(司会進行、話を聞き出す人)の横に座って、 自分自身に起こったこと、過去の記憶、などをその場にいる人全員に紹介します。 テラーが話し終えると、アクター(劇を演じる役者達)が、そのストーリー(話の内容)を瞬時に一篇の感動的な舞台劇にするのです。 プレイバックシアターのイメージは、キャンプファイヤーに似ています。 仲間同士、そこに居る人達が肩を並べてひとつの炎を囲んで歌ったり、踊ったり、 笑ったり、時には、しんみりと深い想いを抱いたり。言い換えれば、プレイバックシアターは、 演劇の原点に立ち戻る営みです。 かつて演劇は、原始共同体の協同作業でした。 演じる人と見る人との間に境はなく、参加者全員が一体となって祭りごとを行なっていました。 村の人々は、自分達に身の回りに起こる喜びや感動をを分かち合い、悲しみや困難を慰めあう手段として演じていたのです。 人と人が触れ合い、共に演じ、その劇を通して同じひとつの世界に生きているという一体感を得る、 人と人がつながり合う必要性から演劇は生まれたといえるでしょう。この演劇の原点に戻る試みとして、 私たちは、プレ イバックシアターを考えています。 プレイバックシアターの最終的なゴールは、善悪の判断や、評価をせずに、お互いの話を聴くことにあります。 テラーの語るストーリーは、深刻な話、痛みを伴う話であることもあり、今朝の食卓でのちょっとした出来事であることもあり、その幅は無限です。ただ、ストーリーがどんなものであったとしても、プレイバックシアターである限り、テラーが語った内容は、批判されることなく大切に受け入れられ、独創的に、芸術的に、ある人の物語として即興的に演じられます。あなた自身の話があなたの目の前で即興音楽つきで再生され、あなたの心をノックします。誰かに聞いてほしい思い、訴えたい気持ち、あるいは、どうにもならない感情などを自ら語り、劇として見ることでは溜飲の下がった思いをするでしょう。それは、自分の気持ちをここに集まった人達全員にわかってもらったという悦びであり、一体感を得られたという嬉しさであり、また、こんな自分があったのかという新しい自分発見であったりします。 観客として見ている時「まるで、私自身のことのようだ!」と目の当たりにしている物語が、自分の経験・感情であるように思えて感動することがあります。このように見ているだけの観客が治癒的効果を得たり、 新しい視点に気付いたりするのは、あるテラーの個人的経験の底に普遍的な人生のテーマが潜んでいるからです。 名作とされる映画や演劇が人の胸を打つように、人生の真実を再現するプレイバックシアターによっても、人と人は通じあい、感情や人生をともします。 暖かい雰囲気の中であなたの物語を話して、見て、そして感じてください。
プレイバックシアターの流れ
①コンダクターが、観客からテラーになる人を募集する。
②コンダクターがテラーにインタビューし、アクターや観客とストーリーを共有する。
③アクターがインタビューにもとづいて、即興でストーリーを劇にする。